土壌改良ではチッソ・リン酸・カリの等分配合の化成肥料、有機肥料を表面に耕転しました。
本来は寒期に元肥として十分な肥料を投入するところですが、6月の施肥なので量は控えました。夏から秋までの成長には十分な量を施肥しています。
玉砂利と砕石を元に戻し、今回の作業完了となりました。
閉塞処置で穴を塞ぎましたが、根元部の形成層が傷口を覆うには長い年月がかかるのでモルタルは少し厚めに塗り強度を確保しました。
腐朽部を完全に取り除いた後、木質部に殺菌・殺虫の薬を撒き、腐朽防止の為、樹脂コーティング処理しました。
乾燥後、配筋・ラスにて下地を作りモルタルで表面を覆い擬木仕上げをしました。
足場設置後、最上部の主幹の枯死部分の撤去から開始しました。
初日はあいにくの雨で予定変更し、まずは土壌改良の下地から取り掛かりました。半径4mにわたり敷き詰められていた玉砂利、砕石をさらって退けました。
雨水が地中に浸み込まず溜まったままになっていたので地盤は透水性が悪いと考えられます。
根元周辺には草が茂っていましたのでクスノキの根張りが美しく見える所まで撤去しました。
このクスノキは樹齢数百年と推定され、樹高約23m、主幹20m、幹周6mで最上部の主幹約1 5mが枯死していました。
かつては川鵜が大量に生息していたらしくここは鵜の森という地名があり境内は「鵜の森」として千葉県の天然記念物に指定されていた時期もありました。戦後激減、消滅し
1974年に指定が解除されました。主幹上部の枯れ部分も“糞害によるものではないか?”というお話でした。地上約15mの主幹部が縦に約2m横幅30cmにわたって腐朽しており形成層が剥がれ木質部がむき出しの状態で穴が開き、そこには蜂の巣もありました。
根元部の腐朽部分にも穴が開いており、内部を確認すると厚さ50cm位を残して空洞となっており、腐朽した木屑が大量に積もっていました。おそらく地上15mにある蜂の巣の穴の部分まで内部は空洞化していると思われます。